ぬか漬けがまずい、美味しくない場合は多分かき混ぜすぎが原因です。
ぬか床の調子がいいのであれば、何か物足りないくらいですむからです。
なので、ぬか漬けが美味しくないのであれば、ぬか床の調子が悪いことを疑うべきであり、
そして、その原因は、かき混ぜすぎかも、という話です。
なので足しぬかや、副材料、塩分、水分量の見直しと一緒に、かき混ぜもチェックするのがおすすめです。
ぬか漬けがまずい、美味しくない場合は多分かき混ぜすぎ
ぬか漬けがまずい、美味しくない場合は多分かき混ぜすぎが原因です。
まず、なぜ副材料や、野菜の下ごしらえではなく、かき混ぜ過ぎを疑うべきかについて。
ぬか床のかき混ぜすぎをまず疑うべき理由
ぬか床の手入れがよく、ぬか床の調子がいいのであれば、物足りないくらいですむはずです。
まずくはならないはずです。
なので、ぬか床の手入れを疑うべきで、その中でもかき混ぜ過ぎを第一に疑うべきです。
以下、理由です。
理由1
ぬか漬け店の店主の方がかき混ぜ過ぎは良くないと言っています。
「“ぬか床”は、毎日かき混ぜないといけないので面倒だと思っていらっしゃる方が多いのですが、
植物性乳酸菌は空気に弱いので、2〜3キロの小さな樽だと、実はかき混ぜない方が良いんです。
かき混ぜるという行為は、増えすぎた乳酸菌を減らす為にすることなんですよね」
匠の蔵~words of meister~の放送 千束【ぬか床 福岡】 匠:下田敏子さん
理由2
1日1回はかき混ぜましょうといった情報の方が目につくからです。
繰り返しですが、かき混ぜ過ぎは良くないです、こちらも下田敏子さんの引用の引用です。
「ぬか床は生き物なので、日々混ぜて空気を入れ込むことは必要ですが、少量のぬか床は野菜を出し入れするだけで十分です。」とのこと。
ぬか床内の乳酸菌が増えすぎると酸味が強くなりすぎてしまいます。
ぬか床を混ぜるのは空気を入れ「菌を増えすぎないようにするため(異常発酵を抑える)」なので決して混ぜすぎないことが大切だそうです。
九州のすぐれものを応援するビスネット わいわい塾 開催レポート 2012年11月 ぬか床 千束
理由3
私は、かき混ぜ過ぎをやめたら、一気に美味しくなったからです。
足しぬか、副材料、水分量、塩分量もきちんと管理していたのに、です。
では、正しいかき混ぜ方について。
ぬか床の正しいかき混ぜ方
正しいかき混ぜ方と私が感じるかき混ぜ方です。
意味もなく毎日かき混ぜるのをやめる
基本は一日一回程度混ぜることですが、
産膜酵母が出るなり、過剰発酵の兆候が出てから混ぜても間に合います。
ぬか床の調子を考慮せずに、規則正しく毎日2回かき混ぜることは、百害あって一利なしです。
わたしは毎日2回混ぜていて、ぬか漬けの味が悪くなり困っていました。
正しく天地返しする
ぬか床を天地返しするときは、不必要にぬか床を崩さないようにした方がぬか床を弱らせません。
適度に休ませる
産膜酵母がでないうちにぬか床をかき混ぜると、ぬか床が育つのを妨げます。
よって、毎日の野菜の出し入れも基本的にはぬか床が育つのを妨げると認識していいでしょう。
こちらも下田さんのインタビュー記事。
日ごろの手入れで気をつけるのは混ぜる頻度。下田さんによると「毎日混ぜるのかとの質問が多い」が、一般家庭にある量のぬか床なら野菜の出し入れだけで十分という。なぜ混ぜるのかというと、嫌気性の乳酸菌を空気に触れさせ、異常増殖を抑えるため。もし放っておいて産膜酵母が張ったら、最初に熟成させた時と同様に混ぜ込めばいい。
西日本新聞 ぬか床は「魔法のベッド」 野菜の健康効果アップ 伝統食を後世に
なので、ぬか床を休ませ、産膜酵母が出てくるのを、たまに確認するのが確実です。
まとめ
ぬか漬けがまずい、美味しくないと感じたら、ぬか床のかき混ぜ過ぎをまず疑うべきという話でした。
ぬか床を過剰に毎日かき混ぜたり、混ぜるときにこねくりまわすことをやめます。
適度にぬか床を休ませて、産膜酵母が出てくるのを確認します。
これらの手入れをしながら、以下の対処をするのが効果的です。
- 足しぬかをする
- 水分量、塩分量の調節
- 香り、旨味のためのゆず、山椒、鷹の爪などの副材料の投入
ぬか漬けがまずい、美味しくない場合は、ぬか床のかき混ぜ過ぎをまず疑ってみてください。
自分のぬか漬けが美味しいと思えるようになったのはぬか床のかき混ぜ方を改善してからでした。