ぬか床は目に見えてダメになるケースと、
いつの間にかだめになってしまうケースがあります。
私がぬか床をダメにしたときの体験をメモするので、何かしらの参考になれば幸いです。
あきらかにぬか床を回復不能になるまで、放置したのですが、
考えてみれば、その前からぬか床はダメになっていたという話です。
ぬか漬けだと思って作っていても、それはすでにぬか漬けではない場合があるという話です。
ぬか床がダメになるのは2パターンあります
ぬか床がダメになるのは、2パターンあり、
目に見えてダメになる場合と、
気づかぬうちにダメになってしまう場合があります。
まずあきらかにだめになってしまうケースについて。
ぬか床が目に見えてダメになる場合は放置が原因
金属臭のような苦味が出てしまい、半分捨てて足しぬかしても回復しませんでした。
わたしのような症状でなくても、ぬか床が目に見えてダメになる場合は、放置が原因です。
わたしがぬか床をダメにした経緯
私がぬか床をダメにしたとき、ぬか床を1ヶ月以上、2ヶ月未満、冷蔵庫で放置しました。
ぬか床の表面は、灰色の歯磨き粉のような硬さのペーストを、一面に塗りたくったような状態になっていました。
腐敗臭はただよってきませんでしたが、顔を近づけると、金属をなめたような匂いというか、なんとも言えない匂いがしました。
このときに完全にぬか床はダメになっていました。
ぬか床がダメになったといえる証拠
なぜかというと、ぬか床の表面だけでなく、深さ数センチの部分まで色が暗く変色していました。
そして、色が暗くなった部分を捨てたのですが、
残りのぬか床も、金属をなめたような嫌な味に変わっていました。
腐敗した感じではなかったので、足しぬかをしましたが、金属臭が全く取れませんでした。
けっきょく、あきらめて全部捨てました。
ぬか床がダメになる放置の仕方
なので1ヶ月以上放置すると、ダメになる可能性が高いと思われます。
放置のし過ぎが原因です。
そもそもぬか床がダメになるとは回復不能になること
そもそもぬか床がダメになるとは、回復不可能な状態になることです。
そして、ぬか床に水分がある状態とぬか床が乾燥した状態では症状が違うと思われます。
まずなぜ回復不能な状態がぬか床がダメになることなのかについて。
ぬか床はダメになっても程度によって回復可能だから
なぜかというと、ぬか床は多少不調になっても回復できるからですね。
言い換えれば、表面を削っても回復しないとき、ぬか床がだめになったと言えます。
私の水分を含んだぬか床がダメになったケース
私の場合は水分を含んだぬか床だったので、腐敗臭はなかったのですが、
表面の産膜酵母がヘドロのようになり、下まで染み込んでダメになりました。
水分量が少ないと最初は腐敗臭がするのではないかと思います。
ぬか床がだめになったときの対策法
どちらにしても、表面から数センチまで影響が及んだなら、捨てるほうが得策です。
表面以外が普通なら、カビが生えようが産膜酵母が分厚くなろうが、回復可能だと思います。
以上は、かなり激しい異常が長期間の放置によって一気に起きた場合です。
厄介なのは間違った手入れによって、気づかぬうちにダメになっていた場合です。
気づかぬうちにぬか床がダメになるのはダメな手入れが原因
表面をヘドロ状にしてしまったぬか床ですが、じつはその前からダメになっていました。
これはダメな手入れを半年以上繰り返して、ぬか床におそらく乳酸菌のいない状態になっていたのだと思います。
まずぬか床がだめになっていたと思われる理由から説明します。
ぬか床がダメになっていたと思う理由
というのは、ぬか漬けを食べるとお腹がゴロゴロし、腹を下していたからです。
当時私が食べていたのは、ぬか漬けではなく、ただの生野菜で、消化不良を引き起こしていたのだと思われます。
この原因はダメな半年間以上の手入れだと思う理由は次の2つ。
ぬか床をかき混ぜすぎていた
ひとつ目の理由はかき混ぜすぎです。
1日2回、それも、全体を粉々にこれでもかと言うほど、かき混ぜていました。
乳酸菌は空気に弱いので、かき混ぜすぎれば乳酸菌が死滅してしまいます。
小さな容器では、野菜の出し入れだけでも十分な状況もあります。
「“ぬか床”は、毎日かき混ぜないといけないので面倒だと思っていらっしゃる方が多いのですが、
植物性乳酸菌は空気に弱いので、2〜3キロの小さな樽だと、実はかき混ぜない方が良いんです。
かき混ぜるという行為は、増えすぎた乳酸菌を減らす為にすることなんですよね」
匠の蔵~words of meister~の放送 千束【ぬか床 福岡】 匠:下田敏子さん
私が使っていたのは、野田琺瑯の3.2L(ぬか床が2kg程度入る)のぬか漬け容器でした。(写真中央の容器)
かき混ぜすぎは、ぬか床をダメにします。
足しぬかなしの放置の繰り返しが原因
やるべき手入れをやっていなかったからです。
ギリギリダメにならないぐらいの放置を繰り返し、また、たしぬかを一切していなかったのです。
冬だったので、比較的放っておけたこと。
ダメになるとそもそも産膜酵母が出なくなり、ぬか床が変化しなくなるので、さらに放置できてしまいました。
この時点で見た目はぬか床の別の何かになっていたと思われます。
ダメなぬか床の見分け方
私の経験から考えるダメなぬか床の見分け方です。
- 手につく匂いがきつい
- 食べるとお腹がゴロゴロする
- ぬか床の色が暗い
- 基本的にずっと美味しくない
腐敗臭ではなく、ぬか漬けっぽい匂いなのですが、手につく匂いが強いので、かき混ぜるのが嫌になるくらい、匂いが強いぬか床でした。
そして、食べるとお腹がゴロゴロし、お腹を壊しました。
私は胃腸が繊細なので、普通の人はお腹をくださないかもしれません。
なんかぬか漬け食べるとゴロゴロする、というのはただの生野菜を食べているからです。
まとめ
正しい手入れをし、放置しすぎないことが対策です。
ぬか床は絶えず変化し、入れ替わっていくものと捉え、余りもったいぶらずにぬか床を扱い、ぬか床が減った、らこまめに足しぬかしましょう。
ダメになっても新しいものを作り直せば大丈夫です。